良い先生④(俺は毒リンゴだ)
- 副塾長

- 7 日前
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更新日:6 日前
良い先生の条件として
・声が大きくよく通る
・話し方が特徴的
・その科目を好きになってもらいたい気持ちが溢れている
の3つを挙げましたが
当たり前ですが生徒に寄り添ってくれる先生ももちろんいい先生です。
あまりにも当たり前なのであえて挙げていませんが
必ずしも寄り添えばいいのかと言われれば
何事にも例外ありです。
個人的な体験になりますが
私は中学2年生のときに
生徒会長とバスケ部のキャプテンをしていました。
担任の先生がバスケ部の顧問だったのですが
生徒会長に立候補するよう命じられ
私はバスケに専念したかったのですが
指示は絶対なので立候補したら当選しました。
そこで担任兼顧問から言われたのが
「生徒会を理由に部活に遅刻したり腑抜けたことをしたら絶対に許さん」
でした。
当時、ヤンキーもおり
正直学校は楽しくなかったので
それが理由でアンケートに
「学校が楽しくない」
に丸をつけて提出したら
担任兼顧問の先生から呼び出され
「なにかあったか、大丈夫か」
と心配されました。
なぜだか、ヤンキーを理由にしたくなかったので
100%の嘘ではないですが
「バスケ部キャプテンと生徒会長の二つでは荷が重いです。
何も責任を果たせていないです。」
と伝えました。
先生は
「萩原、よく言ってくれた。
ただ、俺はお前の人生にとっての毒リンゴだ。
お前は俺と言う毒を食らって強くなる。
強くなれ、萩原」
と思ってもみなかった返答をされました。
思えば、テンプレートの言葉で返されなかった初めての体験かもしれないです。
そして、その理不尽な言葉が何故か嬉しくもありました。
「大変でもお前ならできる。
この経験を通してお前は大きな人間になる。」
と熱い言葉をかけられ
本当の悩みまでも吹き飛んだ気がしました。
実際に、
生徒会長
キャプテン
日々の勉強
ヤンキーのいる学校生活
と子どもなりに大変なことに苦しんではいたのですが
どれも乗り越えていこうと
理不尽に対して腹を括る大きなきっかけになりました。
そうか、大変だよね
と寄り添う言葉が来るかと思っていましたが
俺は毒リンゴだ、とある種突き放すような言葉が
これまでの人生の苦難を乗り越える糧になったことは確かです。
受験勉強で足りない能力を補うために猛烈に勉強したときも
離婚で大変だったときも
仕事での理不尽も
人生には理不尽が絶えません。
それを乗り越える力をどこかで養わなければなりませんが
その経験を与えてくれた毒リンゴ先生は私の恩師の一人です。



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