良い先生②(教えるのが上手でなくとも)
- 副塾長

- 10月17日
- 読了時間: 2分
更新日:10月19日
教えるのが上手い先生が良い先生な気がしますが
個人的にはそうは思えません。
先生に説明されている間は自分の頭では考えておらず
考える作業を先生に肩代わりしてもらっている状態だと思っています。
また、初めて習うことは
なぜそうなるか
を突き詰める前に
とりあえずそうなることをまるっと受け入れる寛容さと柔軟さが必要です。
いくら理屈を突き詰めても
問題は不思議と解けません。
とりあえずそうなることを受け入れて
後は演習を重ねてできるようになり
発展問題や応用問題を解いた時
あるいは問題を解きながら
ふと「なぜそうなるのか」が気になったときに
初めて、詳しい説明を聞く土壌ができ上がっています。
何も土壌が育っていないうちに説明しても
生徒の中に疑問の種が育っていないので
論理が多くてめんどくさいな、と思わせて
その科目に苦手意識を持つきっかけをつくることになりかねません。
化学の分子の結合が
価電子のあまりが共有結合することによるが
その結合の法則は大学の物理の知識が厳密には絡んでくるから
まずは大学の物理から説明します
と言われたら、その道を志す人以外は脱落します。
でも、疑問を持たせることなく原理的に説明しようとしたら
そこから説明しないといけませんが
はじめ教えられてそこまで疑問に持つと
認知負荷がかかりすぎて
相当、脳の処理能力が高くないとその負荷に耐えきれません。
長くなりましたが
これらの理由により
説明が上手であるより
「これはこうなると決まっているからそうなんだ!」
とまずはまるっと脳に焼き付ける
大きな声や特徴的な話し方や
その科目を好きになってもらいたいという情熱など
技術より人格や人柄の方が大事だと感じています。
そうでないと新任の先生には教科指導力がないことになってしまいますが
新任の先生には情熱や若さ溢れる大きな声などがあるので
技術を補うことができます。





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